不動産社長の平手です!
今回は相続診断士として親の家を相続したら、まず何をすればいいのか?
相続税の計算方法も書いています(^^)/
親の家を相続することは、人生における大きなイベントの一つです。
しかし、相続には多くの手続きや注意点があり、初めての方にとっては非常に複雑に感じられるかもしれません。
本記事では、親の家を相続する際の基本的な流れや必要な手続き、さらには注意点について詳しく解説します。
相続の基本的な流れを知っておく
相続人の確定をすること
はじめに相続手続きの第一歩は、相続人の確定です。
被相続人(亡くなった親)の戸籍謄本を取得し、法定相続人を確認します。
法定相続人とは、法律で定められた相続権を持つ人々のことです。通常、配偶者や子供が該当しますが、場合によっては兄弟姉妹や甥姪も含まれることがあります。
ここで複雑になることもありますので、かなりの時間を要することがあります。
相続財産の調査と評価
次に、相続財産の調査と評価を行います。
相続財産には、土地や建物、預貯金、有価証券、さらには借金なども含まれます。
不動産の評価には、固定資産税評価額や路線価、不動産鑑定士の評価などがあります。
これらを基に相続税の申告や分割協議を進めます。
相続税(計算方法)の申告と納付
相続税は、相続財産の総額から基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いた額に対して課税されます。
相続税の申告期限は、被相続人の死亡から10か月以内です。申告書には、相続財産目録や評価証明書、遺産分割協議書などが必要です。
相続財産が5,000万円の場合
法定相続人が2人の場合で考えてみます。
基礎控除額=3,000万円+600万円×2=4,200万円
次に、相続財産の総額から基礎控除額を差し引きます
課税対象額=5,000万円−4,200万円=800万円
したがって、課税対象額は800万円となり、この800万円に対して相続税が課されます。
相続財産が4,000万円の場合
法定相続人が2人の場合で考えてみます。
基礎控除額=3,000万円+600万円×2=4,200万円
次に、相続財産の総額から基礎控除額を差し引きます
課税対象額=4,000万円−4,200万円=−200万円
課税対象額がマイナスになるため、この場合は課税対象額がゼロとなり、相続税はかかりません。
つまり、相続財産が4,000万円の場合、法定相続人が2人であれば、
相続税は発生しないことになります!
遺産分割協議と遺産分割協議書の作成
相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどの財産を相続するかを決定します。
この協議内容を遺産分割協議書として文書化し、全員の署名と押印を行います。
この協議書は、不動産の名義変更などに必要です。
相続不動産の名義変更
最後に、不動産の名義変更を行います。法務局に必要書類を提出し、所有権移転登記を行います。
これにより、正式に相続人の名義となります。
相続に関する注意点
相続放棄がある場合の検討をしていく
場合によっては、相続放棄を検討することも重要です。
例えば、被相続人が多額の負債を抱えていた場合、相続放棄をすることで債務を引き継がずに済みます。
相続放棄は、被相続人の死亡を知ってから3か月以内に家庭裁判所に申請する必要があります。
相続の遺言書の確認をする
被相続人が遺言書を残していた場合、その内容が法定相続よりも優先されます。
遺言書が存在するかどうかを確認し、その内容に従って手続きを進めることが必要です。
公正証書遺言であれば、公証役場で確認できます。
相続税の軽減措置を調べておく
相続税には、さまざまな軽減措置があります。
例えば、配偶者控除や小規模宅地等の特例などがあり、これらを活用することで相続税の負担を軽減することが可能です。専門家に相談し、適切な措置を講じることが重要です。
親の家を相続する際の具体的な手続き
必要な書類の収集をする
相続手続きには多くの書類が必要です。
①被相続人の死亡届
②除籍謄本
③相続人の戸籍謄本
④遺産分割協議書
⑤固定資産評価証明書
⑥印鑑証明書などがあります。
これらの書類を迅速に揃えることで、
手続きをスムーズに進めることができます。
名義変更など法務局での手続き
不動産の名義変更には、法務局での手続きが必要です。
必要書類を揃え、申請書を提出します。法務局での審査が終わり次第、新しい名義人の登記が完了します。
手続きには数週間から数か月かかることがあるため、余裕を持って行動することが大切になります。
相続税について専門家へ相談
相続税は、相続財産の総額から基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を差し引いた額に対して課税されます。
相続税の申告期限は、被相続人の死亡から10か月以内です。
申告書には、相続財産目録や評価証明書、遺産分割協議書などが必要です。
相続後の不動産の管理と運用
相続した家の売却を検討する場合
相続した不動産を売却する場合、まず不動産会社に依頼して物件の査定を行います。
市場価格を参考に売却価格を設定し、買主を探します。
売却手続きには、買主との契約締結、所有権移転登記、代金の受領などがあります。
売却益には譲渡所得税が課されるため、税務対策も重要です。
相続した家を賃貸に出す場合
賃貸に出す場合、自主管理と管理会社に委託する方法があります。
自主管理では、入居者募集、契約手続き、家賃回収、トラブル対応などを自分で行います。
管理会社に委託する場合は、これらの業務を一括で任せることができ、手間が省けます。
賃貸収入は定期的な収入源となりますが、空室リスクや修繕費用などのリスクもあります。
相続した家の維持管理とメンテナンスの重要性について
空き家の手入れはとても重要で、いずれ売却をお考えですと、床が腐ったりだとか、シロアリ発生の原因にもなりますので、換気なども大切になってきます!
相続した不動産を適切に維持管理することは、資産価値を保つために重要です。
定期的な清掃や修繕、法定点検を行い、建物の状態を良好に保つことが必要です。
また、固定資産税や管理費などの支払いも忘れずに行うことが重要です。
まとめ
親の家を相続することは、大きな責任を伴います。
相続手続きは複雑であり、多くの書類や手続きが必要ですが、正確に進めることでトラブルを防ぎ、スムーズに相続を完了することができます。
専門家のアドバイスを受けながら、適切な手続きを行うことが大切です。
相続後の不動産の管理や運用も重要であり、売却や賃貸などの選択肢を検討し、最適な方法を選ぶことが求められます。
本記事が、親の家を相続する際の参考となり、スムーズな相続手続きの一助となれば幸いです。